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- 2019/10/07
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鍼って神経痛に効くんですか?
最近はドラッグストアで痛み止めを買えるようになりましたが、以前はお医者さんの診察を受けてから お薬を出してもらうのが一般的でした。
ある日、「鍼って、神経痛に効くんですか?」と電話で問い合わせがありました。
患者さんは御年97歳のご婦人。
背中の神経痛で、かかりつけのお医者さんに痛み止めをだしてもらっているのですが、お医者さんに「もう これ以上は出せません」と言われて、困っていたのだそうです。
それで、お孫さんがネット検索して、お嫁さんが当院に電話し、車いすでお姑さんを連れて来院されました。
ご高齢で認知症でもあり、鍼治療も初めてで、とても不安そうだったので、できるだけ短時間ですませるのが良いと感じました。
脈を診て、手足のツボをつかって体調を整えるような鍼をし、次にうつぶせで背中の痛むところを探していると、「そこ、違う!」「そう、そこや!」
と痛いところを正確に教えてくださるのです。
痛むところにごく浅く鍼を置いて、30分足らずで終えました。
「その夜は、痛いと泣き叫ぶこともなく、静かに眠ってくれた」とお嫁さんもホッとされたようでした。
その後も、何度か続けて通ってこられました。
痛み止めは飲める量が決まっていますし、飲みすぎると胃が悪くなります。それでも痛みがあれば、やはり使いたくなりますね。
「痛み止め、長年使ううちに、もう効かなくなってしまった」という患者さんのお悩みも聞きます。
その方の症状や痛みによって、効果は同じではないのですが、鍼も選択肢の一つに加えてもらえたら・・・と思います。
この時、私が最も驚いたのは、鍼の適応症を、一般にはよく知られていないもの なのだ ということ。
鍼の認知度の低さに驚愕したのでした。やはり マイナーな分野ですから・・・。
鍼灸を、もっと広く知ってもらいたい と思ったことでした。